時々、この病気を発症する前の事を思い出して、この病気にならなければ、と考えてしまう時がある。

きっと、家族に恩返しも、感謝も出来ないくらい、きっと退院も難しいくらい体を悪くするまで、以前の生活を続けていたのだろうな。。。

ある日、机の上で突っ伏したまま、息を引き取っているような、、、そんな死に方だってあり得ない話じゃない。あるいは癌になって、みるみる衰弱して、亡くなる事もあったかもしれない。

死ぬのは怖くない、と言えば嘘になる、が、もし発症後、病室で考えた「これから叶えたい事」が叶ったら、だいぶ悔いなく逝けるような気がしている。

この病気になる前に、そのような生きがいというか、生きる目的みたいなものがあっただろうか、、、

生きがいは見出せず、家族をろくに大切にせず、ただ己のプライドのために仕事をする毎日、息抜きのために多量の酒をあおり、何のために生きているのか、わからなくなっていた、、、そんな時にこの病気を発症した。映画SAWは怖い&グロいので嫌いだが、ジグソウのセリフ「Live or die, make your choice.」を思い出された。皮肉にも、あまりに皮肉な話だが、私の場合、この病気を発症し、生き残った結果、特別な生きる目的ができたのかもしれない。