家族
家族は大切。常識的には理解していた。しかし、あまりこれまでの人生で実感した事は、正直無かった。
そんな中、脳卒中になり、左片麻痺となり、入院初期のころ、ふと復職の心配をした時、浮かんできたのが家族の顔だった。
息子、妻。二人の顔を思い浮かべて、「俺が生活を守らなきゃ!!どうしよう?!」とこれまでに無い強い感情が生まれた。大切にしたい、一緒にいたい、良い思い出をともに作りたい、、、
これまでの私は良い父親でも、良い夫でも無かった、とその時思った。。。自分のプライドや気分、価値観を優先した言動をとっていた。
次の日から、職場の人や障害者雇用のエージェントにコンタクトを取り始めた。
幸い、現職の方から、復帰を心良く受け入れ、準備もしてくれている旨を聞けた。感謝で涙が止まらないと同時に、気力、活力が湧いてくるのを感じた。ふと、二人の笑顔が頭に浮かんだ。「家族のために生きよう、ともに幸せになろう。そのために、頑張ろう」
結婚して14年。
ようやく家族と自分の関係の答えを知り、家族の存在により、絶望から救われた。